ファイル共有のまとめ
今回は、家に転がっていた古いデスクトップのハードディスクに別のPCから接続できたら便利!
ということで、ファイル共有に挑戦してみましたが、結果としては実現できました。
ただし、ちょっとコツが必要なところがあったり、つまづいたりしたところがありました。
特に、Sambaのユーザーとグループの設定というところは、未だに疑問が残ります。
もちろん、各々の環境によっては下記の通りに作業しても上手く行かないかもしれませんが、それも含めて参考にしていただければと思います。
Ubuntu 22.04を共有元として、Kali Linuxから共有元にアクセスする方法になります。
Sambaのインストール
アップデートが可能なパッケージのリストを更新します。これはリストを更新するだけで、インストール済みのパッケージに何らかの更新が加えられることはありません。
ターミナルから以下のコマンドを実行してください。
sudo apt apdate

続いて、Sambaをインストールします。
sudo apt install samba

続行しますか? と聞かれますので、Yを入力してエンターを押すと続行します。
Sambaが正常にインストールされたか確認をします。
smbd –version

Sambaサービスの確認
Sambaサービスが動作中であるかを確認することができます。
sudo systemctl status smbd

ファイアウォール設定
Sambaがネットワーク越しに通信できるように、必要に応じてファイアウォールの設定を調整します。Ubuntuのufwファイアウォールを使用している場合は、以下のコマンドでSambaトラフィックを許可できます。
sudo ufw allow ‘Samba’

設定ファイルのバックアップ
共有の設定をするために、Sambaの設定ファイルを編集しますが、何かあった時に元に戻せるように設定ファイルのバックアップをしておきます。
sudo cp /etc/samba/smb.conf /etc/samba/smb.conf.bak

smb.confをコピーしてsmb.conf.bakというバックアップファイルができました。
実際になにかあった時は、下記のようにバックアップファイルを元のファイルにコピーすることで復元します。
sudo cp /etc/samba/smb.conf.bak /etc/samba/smb.conf
設定ファイルの編集
設定ファイルはテキストエディタで編集ができます。
今回はnanoエディタをつかいます。
sudo nano /etc/samba/smb.conf
設定ファイルへの共有設定
設定ファイルの最後に下記の記述を追加します。
パスについては、ご自身のユーザー名に合わせてください。次のコマンドを実行すれば、ユーザー名が表示されます。
echo $USER
ユーザー名を確認したら、下記の記述を参考にして設定ファイルの最終行以降に追加してください。
[share001]
comment = Samba Server
path = /home/smbuser/share
force user = smbuser
force group = smbgroup
create mask = 0664
force create mode = 0664
directory mask = 0775
force directory mode = 0775
public = yes
read only = no
共有フォルダの作成
設定ファイルのpathに指定したパスに共有フォルダを作成します。
フォルダの名称は任意ですが、ここではshareというフォルダを作ります。
mkdir -p share
共有フォルダを作成したい場所で、端末から開くをクリックしてターミナルを開くと、そのディレクトリでターミナルがひらきます。

ターミナルでコマンドを使用すると、新たにフォルダが作成されます。

Sambaのユーザーとグループの設定
ユーザーとグループの設定ですが、ここはLinuxにログインするときのルートユーザーを使っても構いません。その時は、設定ファイルをルートユーザー名に書き換えてください。
設定ファイルで指定したSambaシステムユーザーとグループを作成します。
groupaddでシステムグループの作成です。
sudo groupadd –system smbgroup
useraddを使ってシステムユーザーを作成します。
sudo useradd –system –no-create-home –group smbgroup -s /bin/false smbuser
共有フォルダの所有者を変更する
共有フォルダの所有者を先程設定したsmbuserに変更し、グループをsmbgroupに変更します。
sudo chown -R smbuser:smbgroup ./share
さらにグループに共有フォルダとフォルダ内のファイルへの書き込みアクセスを付与します。
sudo chmod -R g+w ./share
Sambaサービスの再起動
設定ファイルの変更を有効化するには、Sambaサービスを再起動することが必要です。
sudo systemctl restart smbd
再起動したら、Sambaの状態を確認しておきましょう。
sudo systemctl status smbd
共有フォルダにアクセスする
共有フォルダを持っているPCのIPアドレスを調べます。
設定からネットワーク→有線→歯車マークをクリックして確認します


Kali Linuxから接続する場合は、ファイルブラウザから、「他の場所」を選択して、「サーバーアドレスを入力」の欄に接続先のIPアドレスを入力します。
ここでは、下記のように入力します。
//192.168.0.12

share001を開くと下図のように認証が求められます。
設定ファイルに記述したユーザー名と、設定済みのパスワードを入力します。
