はじめに
Linux間でファイル共有を行うには、NFSやrsyncなど複数の手段がありますが、Windowsとの互換性も考慮できるSamba（SMB）は柔軟で便利です。
この記事では、UbuntuとCentOS間でSambaを用いた共有フォルダの作成方法を丁寧に解説します。
事前準備
- UbuntuとCentOSマシンが同一ネットワーク上にあること
- 管理者（root）権限が使用可能であること
- ファイアウォールの基本設定が理解できていること
Ubuntu側：共有フォルダのホスト（サーバー）設定
1. Sambaのインストール
sudo apt update
sudo apt install samba
2. 共有フォルダを作成
sudo mkdir -p /srv/samba/shared
sudo chown nobody:nogroup /srv/samba/shared
sudo chmod 0775 /srv/samba/shared
3. Samba設定ファイルを編集
sudo nano /etc/samba/smb.conf
[global] セクション末尾に以下を追加：
[Shared]
path = /srv/samba/shared
browseable = yes
read only = no
guest ok = yes
4. Sambaの再起動と自動起動設定
sudo systemctl restart smbd
sudo systemctl enable smbd
5. ファイアウォールでポート開放（必要に応じて）
sudo ufw allow samba
CentOS側：クライアントとしてマウント
1. 必要パッケージのインストール
sudo yum install cifs-utils
2. 共有フォルダのマウント
sudo mkdir -p /mnt/shared
sudo mount -t cifs //ubuntu_ip/Shared /mnt/shared -o guest
※
ubuntu_ipはUbuntuマシンのIPアドレスに置き換えてください。
3. 自動マウント（/etc/fstabに追記）
以下を末尾に追加
# Samba共有//ubuntu_ip/Shared /mnt/shared cifs guest,_netdev 0 0
トラブルシューティング
- 共有フォルダが見えない → Ubuntu側のファイアウォール（ufw）がブロックしている可能性あり。
- アクセス拒否される →
guest ok = yesを忘れているか、パーミッションの問題。 - CentOS側でマウントに失敗する → SELinuxが影響している可能性。テスト目的なら一時的に無効化して確認を。
まとめ
Sambaを使えば、異なるLinuxディストリビューション間でも簡単にファイル共有が可能です。特にUbuntuとCentOSの組み合わせは業務用途でもよく使われるため、基本的な設定方法はしっかり押さえておきましょう。
